不妊治療の保険適用に潜む「理不尽」?外国籍生活保護受給者の体外受精と年齢制限の課題
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ニュースの概要
体外受精などの高度生殖医療が保険適用となってから4年が経過し、経済的負担が軽減された一方で、制度運用の新たな問題が浮上しています。特に、生活保護受給者が無償で体外受精を受けられるようになったことで、外国籍の若い方が最初から体外受精を希望するケースが頻繁に見られると、不妊治療専門の医師が指摘しています。この現状に対し、医師は一般患者との間の「やり切れない理不尽さ」を感じており、制度設計の不備や日本医師会の抵抗、そして43歳以上の患者への保険適用年齢制限の矛盾について問題提起しています。
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こんにちは、YUuです。今回は、不妊治療の保険適用を巡る、少し複雑で心に響くお話をお届けします。
体外受精をはじめとする高度生殖医療が保険適用になってから、この4月で丸4年が経ちます。お子さんを望むご夫婦にとって、経済的な負担が軽くなったことは、本当に大きな一歩ですよね。でも、その一方で、現場の最前線に立つ医師からは、制度の運用に関して「新たなゆがみ」が生まれているという声が上がっています。
神奈川県藤沢市にある不妊治療・産婦人科「メディカルパーク湘南」の田中雄大院長が、2月に公開されたブログで、「外国籍の生活保護の方が体外受精を無料で行う現実」について問題提起されました。この内容は、インターネット上で大きな反響を呼んでいます。
田中院長は、最近の傾向として、20代の外国籍の若い方が、タイミング療法や人工授精を経験せずに、最初から体外受精のみを希望されるケースが頻繁にあると指摘されています。これは、お友達などから「生活保護なら無料で治療を受けられる」という情報を得ているためではないか、とのことです。
一般の患者さんが高額な医療費を支払いながら治療を続けている現状を考えると、田中院長は「体外受精は、お金との戦いです。保険化されてもそれは変わっていません」と語り、こうした患者さんに出会うたびに「やり切れない理不尽さ」を感じると訴えています。
2022年4月の保険適用拡大により、1回30万〜70万円かかっていた体外受精が3割負担で受けられるようになり、若い世代が治療に踏み出しやすくなったことは、少子化対策としてもプラスに評価されています。しかし、生活保護受給者は医療費の窓口負担がゼロのため、体外受精も無料で受けられるようになったのです。
通常、不妊治療はタイミング療法、人工授精、体外受精と段階を踏んで進めます。体外受精は高度な治療であり、特に若い方であれば、まずは費用が抑えられるタイミング療法や人工授精から始めるのが一般的です。しかし、一部の外国籍の生活保護受給者の方々が、最初から体外受精を希望する背景には、費用負担がない制度の影響があると見られています。田中院長は、保険適用前にはこのようなケースはなかったと述べています。
田中院長が本当に問題視しているのは、外国人や生活保護受給者への批判ではなく、制度設計の構造的な問題です。生活保護受給者の医療費窓口負担ゼロの廃止に最も抵抗するのは日本医師会であり、自己負担がない生活保護受給者は、開業医にとって「都合の良い患者さん」になっていると指摘しています。
一般患者が医療費を捻出し、時には治療を断念せざるを得ない状況を目の当たりにしてきた田中院長は、「生活保護であれば、すぐに体外受精を選択できる」という構図に強い疑問を抱いています。この「正直者がバカを見る」ような理不尽さ、そして、このような事態を想定できたはずなのに、「穴だらけの制度設計」を決めてしまった政治の責任にも言及しています。
また、制度のゆがみは別の側面にも現れています。体外受精の保険適用は43歳未満という年齢制限がありますが、これにより43歳以上の患者さんが激減したとのことです。厚労省は「妊娠率が低く、費用対効果が見込めない」と説明していますが、田中院長は、国民皆保険であるにもかかわらず、保険診療を受けられないのはおかしいと反論しています。終末期医療の例を挙げ、この矛盾を問いかけています。
改善策として田中院長は、43歳以上の患者や制限を越えた多数回治療への「保険点数の減算」を提唱し、医療費削減と医療機関が無理に治療を勧めない状況を作ることを提案しています。生活保護受給者の医療費については、窓口負担を求めるのは現実的ではないとしつつ、「アメリカのチャリティーホスピタルのようなスタイル」で、自治体が指定した公的病院に集約することで、「税金を使った生活保護ビジネス」を撲滅できるのではないかと提案しています。
何が起きたのか(ポイント整理)
- 体外受精の保険適用から4年が経過し、生活保護受給者は無償で体外受精を受けられるようになった。
- 外国籍の若い生活保護受給者が、タイミング療法や人工授精を経ずに最初から体外受精を希望するケースが頻繁に見られる。
- 不妊治療専門の医師は、一般患者との間の経済的負担の差から「やり切れない理不尽さ」を感じている。
- 問題の核心は、制度設計の不備、日本医師会の抵抗、そして政治の責任にあると指摘されている。
- 体外受精の保険適用には43歳未満という年齢制限があり、これにより43歳以上の患者が激減している。
- 医師は、43歳以上の患者への「保険点数の減算」や、生活保護受給者の医療を「チャリティーホスピタル」に集約するなどの改善策を提案している。
ここからは私(YUu)の感想や意見です
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制度の「ゆがみ」に心を痛めています
今回のニュースを読んで、まず感じたのは、せっかくの保険適用という素晴らしい制度が、思わぬ形で「ゆがみ」を生んでしまっていることへの、やりきれない気持ちです。子どもを望むすべての人に平等な機会が与えられるべきなのに、経済的な状況や国籍によって、治療へのアクセスや選択肢に差が出てしまうのは、本当に悲しいことだと思います。特に、一般の患者さんが必死に費用を工面されている姿を思うと、胸が締め付けられます。
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「正直者がバカを見る」社会であってほしくない
田中院長が指摘されている「正直者がバカを見る」という言葉が、とても心に響きました。真面目に、そして懸命に治療に取り組んでいる方々が、制度の隙間によって不公平を感じてしまうのは、あってはならないことです。制度は、困っている人を助けるためにあるはずなのに、それが一部で不公平感を生んでしまうのは、私たち一人ひとりが真剣に考えるべき問題だと感じています。
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未来を見据えた制度設計を願って
43歳以上の患者さんへの保険適用制限や、生活保護受給者の医療費に関する提案など、田中院長の言葉からは、現場の医師としての強い使命感と、より良い未来への願いが伝わってきました。制度は一度作ったら終わりではなく、常に現場の声に耳を傾け、時代に合わせて柔軟に見直していくことが大切だと改めて感じます。すべての人にとって、希望が持てる生殖医療の未来が訪れることを心から願っています。
読んでくださっている方へ
ここまで目を通してくださり、心より感謝いたします。
このテーマをより良い形でお届けしていくために、読者の皆さまの率直なご意見を大切にしたいと考えています。
お時間のあるときで構いませんので、以下の3つの質問にご協力いただけないでしょうか。
さいごに短い注意書き
この記事は、公開されているニュース記事をもとに、私(YUu)が個人的な立場から内容を整理・要約したものです。実際の治療や制度の利用については、必ず医療機関や専門家にご相談ください。