インドの公立病院で卵子凍結と精子バンクがスタート
参考にしたニュース
インドの公立病院で「卵子凍結」が正式認可へ
インド・ムンバイにある公立病院「Cama Hospital」が、マハーラーシュトラ州で初めて卵子凍結と精子バンクの施設として正式に認可されたというニュースをご紹介します。これまでも無料の不妊治療(体外受精など)を提供してきた同院ですが、今回「ARTバンク」として認定されたことで、卵子・精子・胚(受精卵)の凍結保存まで担えるようになりました。
特筆すべきは、州の公的医療保険制度「MPJAY」の対象者は、卵子凍結サービスを無料で利用できるという点です。民間クリニックでは依然として高額な費用がかかる中、経済的な理由で将来の妊娠を諦めざるを得なかった人々にとって、非常に大きな希望となる取り組みです。
何が起きたのか(ポイント整理)
- 初の公的認可:ムンバイの公立病院「Cama Hospital」が、州内で初めて卵子凍結と精子バンクの施設として認可されました。
- 費用の壁を撤廃:州の公的医療保険制度「MPJAY」の対象となる患者は、卵子凍結サービスを無料で利用可能です(対象外の人の料金は未定)。
- 民間との格差:民間クリニックで卵子凍結をする場合、通常10万〜20万ルピー(数十万円)ほどかかり、インドでも経済的なハードルは高い状況です。
- がん患者への光:不妊治療中のカップルだけでなく、がん治療を控えた人が将来の妊娠の可能性を残すための選択肢としても期待されています。
- 実績:同院の体外受精センターは2024年5月に開設され、すでに多くの相談と治療実績(41件の妊娠確認)を上げています。
ここからは私(YUu)の感想や意見です
1. お金の面から見て:公的支援のインパクト
卵子凍結は、日本でも「高額な自費診療」という印象が強いですが、インドでも民間クリニックでは高額で、「お金に余裕のある人だけが選べる治療」になりやすいのは共通していると感じました。その中で、公的保険でカバーされ、対象者は無料で卵子凍結ができるという仕組みは、かなり大胆な一歩だと思います。
私が活動するアメリカでも、州の保険法(マンデート)によって不妊治療費の負担は天と地ほど変わります。「どの制度の対象になるか」によって、将来とれる選択肢が変わってしまう現実は、万国共通の課題です。だからこそ、公立病院がセーフティーネットとして機能しようとするインドの姿勢には、社会福祉的な意義深さを感じます。
2. 時間・年齢の面から:がん治療と妊娠の可能性
今回のニュースで特に印象に残ったのは、「がん患者さんが、将来の妊娠に備えて卵子や精子を保存することも想定している」という点です。日本でも「医学的適応による卵子凍結(妊孕性温存)」として少しずつ広がっていますが、がん告知のショックの中で高額な費用を即決しなければならない過酷さがあります。
「命を守る治療」と「将来の妊娠の可能性」を同時に考えることは、想像以上に大変なことです。Cama Hospitalのように、公立病院ががん治療と将来の妊娠の可能性の両方を支えようとしている姿勢は、経済的格差による「諦め」を減らすための重要なモデルケースだと感じました。
3. 日本との違い・共通しているところ
日本では、卵子凍結は基本的に自費診療で、一部の自治体や企業が助成を行っている状況です。「公立病院で卵子凍結が無料になる」という話は、まだ一般的ではありません。インドの事例は、公的保険で一部の人の費用をゼロにするという意味で、日本とは違うアプローチをとっているように見えます。
でも、背景にある思いとして、「お金の問題だけで、希望する人が選択肢を閉ざされてほしくない」という点は、日本とも共通しています。「お金」「年齢」「健康」「将来の家族のかたち」など、いろいろな要素のバランスをどうとるのかは、どの国にとっても大きなテーマなのだと改めて感じました。
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さいごに短い注意書き
この記事は、公開されているニュース記事をもとに、私(YUu)が個人的な立場から内容を整理・要約したものです。実際の治療や制度の利用については、必ず医療機関や専門家にご相談ください。